当日。

「卒業」という儀式的な取り扱いについて、いつ頃からだろうか。
この言葉が「グループから脱退する行為」について一般的に呼ばれるようになったのは。


かつて某巨大アイドルグループから脱退するメンバーが発生した際に
「卒業」と呼んだのが最初かもしれない。
この「卒業」という呼び方には、実は意味が有った。
毎日、月〜金の夕方枠から放送していた番組から派生したこのグループは、
「午後の課外授業」というテイストで放送された番組で活動していた。
ターゲットが学生達だったから、メンバー達にも「架空のクラスメイト」という雰囲気で
親近感を沸かせる演出を局側もおこなったのです。
その為、初めて脱退メンバーが発生した際、「卒業」と称して、脱退企画を立案。
実際に「卒業式を放送」したのです。
だから、私が見初めてから「卒業」したアイドルは「河合その子中島美春」が最初。


時代が変わって、アイドル(アーティスト?)の楽曲や演出が変わっても、
「卒業」が儀礼的に行われるのは先の演出が定着した証拠。
寺田♂君は、まだ引きずっているのかもしれない。
丁度、彼がかつて高校生だった頃の思い出を。


そして安倍なつみが「卒業」する当日となりました。
「卒業」は終わりではなく、「始まり」の為の清しい儀式。
安倍なつみの夢であった「女性ロックボーカリスト」としての完全ソロデビューが結実するのです。
今日は「お別れ」ではなく、「お祝い」する為に横アリに向かいます。